この度はGBS-R-NEXTの商品ページをご覧下さいまして誠に有り難う御座いました。
本製品は、使用品度が高い鉄粉除去剤をより高い安全性にしたい!!
その思いで製作致しました。
商品ページでも記載を致しましたが、基本的に100%安全なケミカルは存在しないと言え、どの様な化学物質でも人体に対して何かしらの健康被害があります。
※データが揃わない、積み重なっているエビデンスが少ない等で正しい情報が出ていない化学物質が山のように御座います。
※未知なる有害性が、データでは出ていなくても、実際の製造現場で頻発している病気等、表に出ない情報も御座います。
だからこそ、私達職人は日々の業務において、必ず保護具やマスクを着用して日々の業務を行っておりますが、人である以上、ヒューマンエラーも必ずどこかで発生してしまいますし、防毒マスクの使用時間をついつい忘れてしまうこともゼロではありません。
アレルギーでも同じですが、日々の蓄積で体の健康を損なうのです。
今回の場合は鉄粉除去剤と言うことで、主成分がチオグリコール酸アンモニウムとなり、多くの方が鉄粉除去剤だけではなく、美容室で使用するパーマ液の主成分であると言う事をご存知かと思います。
要するにパーマ液だから安全性は比較的高いのでは???
こう思われてしまうかもしれませんが、少量であれば、そして反復しないのであれば比較的安全性が高いと言えるかもしれませんが、パーマ液で使用している=それだけ人体に対する反応性が高い為、表に出て来ない情報も含め、健康被害が高いジャンルであると言えます。
※だからこそ保護具やマスクをして、しっかりとした自衛が必要になります。
本製品は、このように、人体に対して反応しやすいチオグリコール酸アンモニウムを、人体に対して反応しにくいように調整を行った鉄粉除去剤となっております。
既存のGBS-Rよりも除去力が2割弱い&既存のGBS-Rでもしっかりマスクをすれば何ら問題が御座いませんが、もし、より健康志向でカーディテイルと向き合いたいと考える場合において。
本製品には代え難い大きなアドバンテージが御座います。
※使用品度が高い業者様の場合は、本製品をメインとし、強固な鉄粉等に既存のGBS-Rを使う等がお勧めとなります。
ここで、せっかくですので、業者向けマニュアルに記載をしております鉄粉除去剤の基本的なメカニズムを、ある程度深掘りしてご説明をさせて頂きます。
※意外と厳密な解説が存在しない為。
先ず、鉄粉除去剤による除去とはなんぞや?
これは皆様もご存知の通り、車体に付着してそのまま放置すると、鉄粉の表面が酸化されることで(錆びることで)車体の表面に固着する鉄粉に対して、このチオグリコール酸アンモニウムを使い鉄粉を落としていく作業になります。
そして、鉄粉除去剤の成分ですが、よく鉄粉除去剤の成分が酸度合いが強いチオグリコール酸と勘違いされている方もいますが。。。
チオグリコール酸ではなく、チオグリコール酸アンモニウムとなり、比較的酸性度合いが強いチオグリコール酸(10%水溶液でpHが1.6程度)とアルカリ性のアンモニアを反応させてできる塩であるチオグリコール酸アンモニウムだからこそ、中性付近のpHになり(6.8~7.4)、より車体に対して安全に使用することができるようになっております。
また、落とすべき鉄粉に関しましては、一般的な鉄錆(赤錆)は、Fe2O3(酸化鉄(III))に水分子がいくつか結合したFe2O3・xH2Oという化学式で表される「オキシ水酸化鉄(III)」を主成分としており、鉄は電子を3個失ったFe3⊕という3価の陽イオンになっています。
※電子を2個失ったFe2⊕という2価イオンで構成される、FeO(酸化鉄(II))も赤錆には含まれています。
※https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8C%86
そして、これらの酸化鉄とチオグリコール酸アンモニウム(HS-CH2COO⊖ NH4⊕)が反応すると。。。
Fe2O3 + 6(HS-CH2COO⊖ NH4⊕) → 2Fe(S-CH2COO⊖ NH4⊕)3 + 3H2O
FeO + 2(HS-CH2COO⊖ NH4⊕) → Fe(S-CH2COO⊖ NH4⊕)2 + H2O
という反応が起き、どの場合でも、Fe(S-CH2COO⊖ NH4⊕)3 や Fe(S-CH2COO⊖ NH4⊕)2 という「錯体」が形成されます。
錯体というのは、金属原子の周りに有機分子が配位してできた化合物で、NH4⊕ ⊖OOCCH2-S…Fe…S-CH2COO⊖ NH4⊕(Fe(S-CH2COO⊖ NH4⊕)2の場合)といった構造をしており、水に溶けることと、紫色を呈します。
要するに、鉄錆にグリコール酸アンモニウムをかけると、紫色に変わっていき、錆が溶けていっていることがわかるという流れになります。
鉄粉除去剤のメカニズムに関してあまり詳しい解説が無い為、この機会にご説明をさせて頂きました。
是非、ご参考になさって頂ければ幸いです。
さて、そろそろ最後の〆となりますが。。。
今回の鉄粉除去剤。
特に私達磨き職人の場合であれば、低リスクな研磨作業を行う為に、鉄粉除去剤を使用しないと言う選択肢は原則として無く、酸性ケミカルと同位として例外を抜かし、必ず使用しないとならない必須ケミカルとなります。
最も使用頻度が高い中性カーシャンプー。
二番目に使用品度が高い酸性ケミカル。
三番目に使用品度が高い鉄粉除去剤。
毎日ガレージ内で、長年に渡り化学薬品まみれになって作業をしております私達職人からすればこれほど待望なことはありません。
この3ケミカル!
塗装のメンテナンスだけではなく、作業者の健康への配慮を考える方には強くお勧めが出来る唯一無二な製品となります。
※ガレージ内作業の場合は更に強くお勧め致します。
是非、ご活用頂ければ幸いです。